みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
空気が澄み渡っているこの頃は、「深呼吸」してみるとたいへんに気持ちの良いものです。
ひろく「呼吸」といえば、植物も含め細胞は酸素と糖質を利用して生命活動に必要なエネルギーをこしらえることです。
今回は、細胞のなか(のミトコンドリアの内膜)にある「酵素パワー」の元となる電子が、「量子トンネル効果」によって呼吸鎖を伝わることを見ていきましょう。
生物が「素粒子の運動」を指揮し、「量子の世界」に手を伸ばしてその奇妙な法則を活用するという能力を持つ!ことを知る価値について
ジム・アル=カリーリとジョンジョー・マクファデン著『量子力学で生命の謎を解く』にそってその内容をみていきたいと思います。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどを
「量子トンネル効果」を「酵素パワー」として刻々と活用する「生命活動」の不思議
生命活動のミクロな場所では、「量子力学的現象」が重要な役割を果たしているという
細胞内での電子の呼吸鎖上の移動というプロセスには、「量子トンネル効果」という、電子の量子力学的な現象が関与しているということです。
ご存じのように、光子や電子などの「量子」は「粒子」と「波」の性質を重ね合わせてもっています。
「波」の電波は壁があっても通り抜けるように、「量子」はポテンシャル障壁をトンネルのように通り抜け、通り抜けたあとは、「粒子」としても振舞えます。
生物が数十憶年も前から、生命活動の最小単位の細胞内で「素粒子の運動」を指揮し、「量子の世界」に手を伸ばしてその奇妙な法則を活用するという能力を持っているとは‼
20世紀になってやっと「量子力学」を活用しだした私たちに比べ、なんとも驚愕の驚くべき事実なのです。
「電子伝達系」ミトコンドリア内でみられる「量子のマジック」
ミトコンドリアの主要な機能は「電子伝達系」による酸化リン酸化によるATPの産生(ADPのリン酸化)です。
ATPは生体内の「エネルギー通貨」ともいわれ、細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接、あるいは間接的にミトコンドリアからATPの形で供給されています。
炭水化物は消化器の中で分解されてグルコースなどの糖になり、それが血流に乗って、エネルギーを必要としている細胞へ運ばれます。
一方で、酸素は、肺から血液によって同じ細胞へ届けられます。
石炭を燃やしたときと同じように、グルコース分子内の炭素原子の最外殻にある電子が、NADHと呼ばれる分子へ移動するのです。
しかしその電子は、すぐに酸素原子との結合に使われるのではなく、細胞のなか(のミトコンドリアの内膜)にある「呼吸鎖」上を酵素から酵素へと手渡しされていきます。
①NADH:ユビキノンレクターゼ複合体
②コハク酸デヒドロゲナーゼ複合体
③ユビキノール:シトクロムcレグターゼ複合体
④シトクロムcオキシターゼ複合体
ユビキノールとは、お聞きになったこともあろうかと思いますが「コエンザイムQ10」です。
今日ではビタミンに次ぐ、重要な補酵素として注目されていますよね!
電子は移動の各段階ごとにより低いエネルギー状態へ落ち、酵素はそのエネルギー差を使って陽子(=水素イオンH⁺)をミトコンドリアから外へ汲み出していきます。
そうして生じたミトコンドリア内外でのH⁺の濃度差を使って、ATPアーゼと呼ばれる別の酵素が駆動し、ATPという生体分子を合成するという仕組みです。
酵素から酵素への電子の移動は、原子何個分にも相当する数十オングストロームの距離で起こり、従来の電子のジャンプではとうてい起こりえないと考えられていた距離に相当します。
しかし、今日では、「速度同位体効果」と「奇妙な温度依存性」の観測等によって、電子が「量子トンネル効果」によって呼吸鎖を伝わることに疑問を持っている科学者はほとんどいないと、ジム・アル=カリーリとジョンジョー・マクファデン著『量子力学で生命の謎を解く』に記されています!
酵素と酵素との間の数十オングストロームという距離は、電子にとっては古典力学的なジャンプではとても届かない距離のようです。
それにもかかわらず、グルコースの炭素原子の最外殻にあった電子が、細胞のなかの呼吸鎖上をエネルギーを落としながら酵素から酵素へと移動できるのは、「量子トンネル効果」によっているからだ、とされています。
動物、植物、菌類にほぼ共通にみられる細胞小器官の「ミトコンドリア」が、好気性細菌を起源に進化し、「量子の世界」に手を伸ばしてその奇妙な法則を活用するという能力を獲得したとは真に驚くべきことです‼
なににせよ、このことにより「酸素を活用」できるようになった生物は、繁栄を極めているのですから。
「生命の謎」はとても深いが「量子力学」から解けていくのか
緑のあふれる生命力の「植物」、行動力が生き生きと躍動的な「動物」、目には見えにくいが繫殖力旺盛な「菌類」など、さまざまな生命が地球上に繁栄しています。
ジム・アル=カリーリとジョンジョー・マクファデン著『量子力学で生命の謎を解く』を元にこれまで、複数の記事をとりあげました。
みなさんいかがでしたでしょうか、
今回の「触媒パワー」の「量子トンネル効果」を活用する生物の能力について
生命活動の単位は「細胞」で細胞の中の細胞小器官は、原始の単細胞生物が由来であるとする説もあります。
元来が、「微細な生物」だったからこそ微細な粒子のふるまい「量子力学」を手に取るように経験的につかんで行ったのかもしれませんね!
空気が澄み渡っているこの頃「深呼吸」してみて元気がみなぎるサヘランでした!
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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