遠くの初めて訪れるところでは、スマホのアプリGPSに頼って、なんて場面多いですよね
こんにちは! サヘランです
今回は、アプリのGPSならぬ、「量子もつれ」を利用したGPSを使って、渡り鳥が何千キロも、国境を越えて旅をする!ということを『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』著者:ジム・アル-カリーリ 翻訳:水谷 淳 という本の内容から記事にしてみました(ネタバレにご注意ください)。
動物は、それと意識せずに「量子もつれ」を利用したGPSで正確に、緯度と経度を測っています!
意外にも身近にある「量子もつれ」を知っておくことは、みなさんにとっても、今後の時代を生きていく上での価値になることですよね。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどよろしくお願いします
動物は「量子もつれ」を長い進化の間に巧みに活用する術を身につけていた
量子は波であると同時に粒子であったり(重ねて合わせ)、壁をすり抜ける(トンネル効果)ことができ、いったんペアになった粒子同士はどれだけ遠く離れていても瞬時連関する(「量子もつれ」)というのですから、すんなり納得することのほうが難しいものです。
そうであるながらも人類は20世紀になりようやく「量子力学」を道具にして扱えるようになりました。人間にとっては新しい、DVDもMRIもスマホも「量子力学」の応用技術がなければ実現しませんよね。
ところが驚くかな動物や植物は、「量子的性質」を長い進化の間に、巧みに活用する術を身につけていたというのです。
ジム・アル-カリーリ著『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』の内容にあるように、渡り鳥が進むべき方向を知るためにも、植物が光合成を行うのにも、酵素がその能力を発揮するのにも、量子の世界の法則が重要な役割を果たしていることが明らかになったというのです。
今回この中から、ヨーロッパコマドリの地磁気の方向と強さを感知できる能力について見ていきます。
「地磁気の磁力」普通の磁石の100分の1ほどを感知するヨーロッパコマドリ
ヨーロッパコマドリは、冬になるとスウェーデンのトウヒの森から地中海に数千キロも渡っていきます。
眼にある”青い光の光子”を吸収するタンパク質「クロプトクロム」が光を吸収すると、結果的に「もつれ状態」にある”電子のペア”をつくりだします。
ペアは不安定なので、電子同士が再結合して生成物(一重状態または三重状態)を生じるのですがその確率は、その電子ペアの方向に対する”磁場がなす角度”に強く影響されるので、普通の磁石の100分の1と弱い「地磁気の磁力」にも鋭敏に反応できます。
その後の研究で、ショウジョウバエやオオカバマダラやニワトリなどからも「クリプトクロム」が磁気受容に重要な役割を果たしていることが明らかになっています。
ちなみに、鳥が我々の持っているような方位磁石を持っているわけではないことは、”鳩での研究”によって2012年に鳥の体内に含まれている磁鉄鉱のコンパスは否定されています。
以上が、ジム・アル-カリーリ著『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』の本の内容からです。
眼にある、たんぱく質「クリプトクロム」の応答で、緯度・経度が目に見えている感覚なのでしょうね。
我々のアプリGPSに勝るとも劣らない、鳥類の「量子もつれ」を利用した、いわゆる”生体GPS”は進化の過程で、何万年もはるか昔から獲得されて運用されているなんて凄いですね!(^^)!
「量子もつれ」が”進化の過程で利用”されるようになったのはなぜ?
人間が量子力学の原理で「量子もつれ」の性質を知ることで初めて、量子コンピューターなどに応用を試みているように(関連記事は次のブログカードから)…
自然界の動物は適者生存などの進化の過程で、原理を知るよりも早く、「量子もつれ」などの量子的性質の生態への活用を、意識もせず本能で行っています!
「量子もつれ」など量子的性質がなぜ、こんなに早く”進化の過程で利用”されるようになったのでしょうか。
サヘラン的に考えてみました
それは「はじめに、もつれありき!」じゃないですが、自然界を形作っている背後にある原子や分子に「量子的性質」が広範にあふれかえっているからです。
量子的性質の海に泳いでいるのですから、それを利用しない手はないってことですよね!
鳥類に限らず我々ヒトまで、それは長いながい進化の過程で「量子もつれ」のコンパスに類似した手段で、なにか「量子的性質」を利用していることは十分考えられます!
いかがでしょうか
「量子もつれ」がもつ意外な身近さ、そして動物が生態に活用してることを知る価値!
難解な量子力学の原理はさておいて、「量子的性質に親しめる」ことのよさが実感できたのではないでしょうか(^^)/
それではみなさん、今回も最後までご覧いただきありがとうございます
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