「量子もつれ」は「光速の不変性」に匹敵する世界観をもつことの価値

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 「はじめに、光ありき!」とはバイブルの最初の出だしの言葉で有名ですよね

こんにちは!、サヘランです

当ブログのタイトルにも入っている、アルバート・アインシュタイン博士はこの光のもつ性質の「光速の不変性」「等価原理」という重力と加速力は区別がつかない(等価)という考えから、「相対性理論」を組み立てていきました。

今日では、「量子もつれ」が「はじめに、もつれありき!」という様な出だしで始まる、あたらしい世界観をつくりあげ、相対性理論にも匹敵するあらたな価値を生み出そうとしています!

今回は、そんな「量子もつれ」についてすこしかじってみました。

それでは、しばしの間お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

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「量子もつれ」は光速度を超えて、瞬時に影響するが、その確かめは光速度でしか出来ない

 「量子もつれ」とは、遠く離れた2つの粒子が互いに影響をおよぼし合い、一方を測定するともう一方の状態がすぐさま(瞬時に、光速を超えて)決定するという性質です。

量子もつれ光子
量子もつれ光子の生成(出典:Japan Science and Technology Agency)

「量子もつれ」の存在は20世紀前半から知られており、アインシュタインは「奇妙な遠隔作用」と表現しました。

アインシュタインを巻き込んだ「量子もつれ」論争の中で、実験で確かめる方法ベルの不等式(1964年)」が考案されます。

8年後には実際実験され、2015年には日本の古澤明氏らの研究チームによって厳密に検証され「量子もつれ」確認報告がされました。

確かに、遠く離れていても瞬時に、「量子もつれ」の影響は伝わる(ベルの不等式の破れ)ようなのですが、影響の確認は「相対性理論」に則り光速度(光通信や電波)でしかできないのです。

それなので残念ながら、「量子もつれ」現象を超光速の通信手段として用いることが出来ません。

地球と火星の距離は、約6千万~4億kmなので、往復の通信には平均で約28分12秒かかるのですが、「量子もつれ」通信手段が可能ならタイムラグ0秒で通信ができるはずです(笑)

逆にそれだけ、「光速の不変性」の原理のそれ、「真空中の光速は、どの慣性系においても、光源の運動状態に無関係に、あらゆる向きに一定の値cを持つ」は、逸脱できない原理・原則となっています。

簡単にいうと、宇宙に光速度cより速いものはなく、あらゆるものの速度の上限ということです。例えば、光速の3倍の3cという速度のものは、宇宙のどこでも観測することが出来ません。

アインシュタインはここから、出発し理論を組み立て有名な質量とエネルギーの等価性「E=mc2の式を導き出します。

Em等価性
質量とエネルギーの等価性

光速度はc=299,792,458 m/sで値は約3億でその二乗だから、3億✖3億質量mは例えばあなたの体重50㎏掛けて計算すると、宇宙規模の大変な大きさのEエネルギー単位はJ(ジュール)になります。

ウーン、地球に住んでたら、地球の裏側の友人とも瞬時に光通信でつながるほど、地球は小さいからねぇ(実際にLINE通話を”日本とロンドン”で使用してもタイムラグなく自然に通話できた)

地球は光の速さに比べて小さ過ぎ「量子もつれ」影響や第六感の様な効用が、もしもあっても分かりにくいですよね!火星に移住するような時代になったら分かるのかも知れません(笑)火星の移住計画については関連記事があります。

がっちりと、存在を主張する「光速の不変性」の原理と、実際にあるが奇妙な「量子もつれ」現象についてあなたは、どんな印象を持ちますか。

量子コンピュータの情報単位となる「量子ビット」は「量子もつれ」状態の応用

 そうなのです「量子もつれ」は光速を超える通信手段としては”役立たず”でも、計算に使えるということなのです。

半導体の状態で0と1のどちらかの状態を採れる「古典ビット」、に対して0と1もしくは”0と1の重ね合わせ”状態をとりうる「量子ビット」です。

この「量子ビット」が2つの2量子ビットまであれば、1量子ビットと組み合わせて制御すれば原理的に計算に使えるようになるようなのです(参考『14日でつくる量子コンピューター』遠藤利平著)

そして、この肝心の2量子ビットのペアは隣り合っていなくとも互いに「量子もつれ」状態にあるのです。

回路で接続されてなくても、一方を測定するともう一方の状態がすぐさま決定し、値がわかる!

超光速の恐るべき奇妙な影響「量子もつれ」が、こんなところで作用していたのですねー

IBMQマシン
IBM’s new 53-qubit quantum computer is its biggest yet
出典:Stephen Shankland/CNET

日進月歩の量子コンピューターも、まだまだこれからの段階(「IBM Q」マシンが53量子ビットを実現)ですが、現在のパソコンなみに普及したら「光速の不変性」の原理以上に、「量子もつれ」の原理が人々に浸透していることでしょう。

そうですね、「量子もつれ」の感覚が”常識の社会”の時代が来たら、想像もできないような「クリエイティブ」な世の中になっていそう(^^)!

量子コンピュータは100年プロジェクトではなく、1000年プロジェクトである

 見出しのように唱えたのは、情報の消去に関する原理の「ランダウアーの原理」の提唱者チャールズ・ベネット氏の言葉です。

もしも、1000年プロジェクトならば「量子もつれ」の感覚もかなり長い目で見ていく必要がありそうです。

いかがでしたでしょうか、

アインシュタインさえも「奇妙な遠隔作用」と表現して、認めようとしなかった現象

にもかかわらず、実際に存在する「量子もつれ」の現象についての今回のお話

サヘランは、物理の出身ですので聞き馴れてはいましたが、”奇妙さ”はずっと変わりありません!でもやはりそうなんです、奇妙だからこそ物理学は面白いんですよね(^^)/

今回も、最後までご覧いただきありがとうございます

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