夜長の季節になり、ふと見上げると星空がキレイに輝きだしてます
こんばんは! サヘランです
今夜は、よく見るとぼーっと白っぽくみえるミルキーウェイ「銀河」の向こうの世界
に思いをはせてみましょう
以前記事で取り上げた、「ラニアケア超銀河」とその大きさで測る全宇宙の大きさのについては
たくさんの方にご覧いただき感謝しております
今回は、新たな大規模構造「ホオレイラナ」が発見されたということでそのインパクトと存在価値
について取り上げています!
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどよろしくお願いします。
ビッグバンの名残?銀河が集まってできた巨大な泡状構造「ホオレイラナ」を発見!
ハワイの創生神話にちなんで「Ho’oleilana(ホオレイラナ)」と名付けられたその泡状構造は、宇宙誕生からまもない頃に発生した波紋「バリオン音響振動(BAO)」によって作られた無数の銀河が集まってできた泡状のものだと言われています。
今回、「ラニアケア超銀河」を発見したチームと同じ、米・ハワイ大学のR. Brent Tullyさんたちの研究チームが新たにこの「ホオレイラナ」を発見しました!
研究チームは、約5万6000個の銀河までの距離を高い精度で決定したカタログ「Cosmicflows-4」を2022年に公開しました。
その「銀河カタログ」編纂過程で、天の川銀河から約8億2000万光年の距離にある「うしかい座超銀河団」付近を中心として、ちょうど半径5億光年ほどの球殻(シェル)状に銀河が多く分布していることに気が付いたのです。
家の近所の変化に気が付くのと、規模が違い過ぎてサッパリ想像できませんが、大変な発見だと思います!(^^)!
初期の宇宙に広がる波紋!それはビッグバン理論によって予測されていた!
ビッグバンから数分後の宇宙では、物質は原子核と電子がばらばらになったプラズマの状態で、光子ともさかんに相互作用をしていました。(プラズマについては関連記事があります)
このようなプラズマでは、物質同士が集まろうとする重力と、反発して広がろうとする圧力とが合わさり、プラズマの密度ゆらぎが「音波」となってプラズマの中を伝わっていき、これを「バリオン音響振動(BAO)」と呼んでいるのです。
ビッグバンから「宇宙の晴れ上がり」約38万年をへて原子核と電子が結合して中性原子ができると、それ以降の物質は重力で集まる一方となり、BAOは消えていきます。
BAOの「波紋」は、最大半径としては38万年間にプラズマの音波が進む距離まで広がっていたはずで、現在の宇宙では半径約5億光年に対応するということです。
今回発見された「ホオレイラナ」はちょうど半径5億光年ほどの球殻(シェル)状に銀河が多く泡状にて集まっています!
まさに、ビッグバン理論によって予測された「物理法則の名残り」の波紋シェルなのです!!
超巨大な泡状構造!それをハワイの創世神話から「ホオレイラナ」と命名
「ホオレイラナ」のシェル構造は、銀河のほとんどない「ボイド」や、それをとり囲む「フィラメント」「ウォール」といった構造の典型的な大きさよりもはるかに大きく、それれらをすっぽりと包み込む超巨大構造となっています。
たとえば、ほとんど何も存在しない領域「うしかい座ボイド」や、宇宙の巨大な壁「CfAグレートウォール」や「スローン・グレートウォール」などで、泡のほぼ中心には「うしかい座超銀河団」もあるのです。
研究チームは、この巨大な泡のような構造を「ホオレイラナ(Hoʻoleilana)」と命名します。この名前はハワイの創世神話を歌謡「クムリポ(Kumulipo)」の、「深い闇の中から目覚めのささやき声が聞こえる」という一節から採ったということです。
チームは「ホオレイラナ」が人類が初めて目にするBAOの直接の痕跡ではないかと考えているようです。
宇宙の膨張は想像以上に速い?この発見が宇宙論に修正をせまるか!
いかがでしたでしょうか、
当ブログのタイトルでもある「ビッグバン」、それが現実に起きた!
その痕跡が目に見える地図になったものが「ホオレイラナ」の姿!!
そう思って、もう一度夜空の星々に目をを移すと、大変に感慨深く思えてきます。
Tully氏いわく
「私たちはこのような構造を探していたわけではありませんでした。ホオレイラナは非常に巨大で、私たちが解析していた空の範囲を超えています。銀河の密度の高い部分としては予想よりも密集していて、直径10億光年というのも理論的な予測を超えています。もしこの構造の形成や進化が理論通りだとすると、このBAOは予想よりも近い距離にあり、宇宙の膨張率が予想より高いことを示唆しています」
どうやら、”宇宙論の修正さえせまる”ような大発見のようですよね!
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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