こんにちは! サヘランです ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
最近は密になりにくいタイミングで、映画館でも行こうかと考えていますが
一生に一度は、映画館でジブリを!ってうたい文句で2020年6月26日より
「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ゲド戦記」
のスタジオジブリ4作品が東宝系の全国372館の映画館で特別上映しています。
これを機会に、スタジオジブリのアニメ映画の価値をみてみましょう!
「もののけ姫」など数ある有名作品をTVやレンタルだけで見るのはもったいない
有名作品の多いジブリのアニメ映画はレンタルで見られたかたも多いと思いますが
確かに映画館で見ると、TVの金曜ロードショーなどで見るのと比べると
スクリーンの大きさいっぱいに、いろいろな動きが表現されるので…例えば
たびたびある飛翔シーンなどでも、映し出される空が広大に感じられます!
この一点をとってだけでも、制作側が込めた伝わるもの次元が異なります。
特別上映中の「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ゲド戦記」
4作品ですがもう一度、ぜひ映画館に足を運んで見てみたいものです。
「環境保護」と目されるジブリ映画,実際にはより複雑な考えを込め制作されている
スタジオジブリの映画といえば、だれもが見終わった後に環境保護のメッセージ
を受け取ることが普通と考えられています。
しかし、実際にはより複雑な考えを込め制作されていることが
宮崎駿氏のインタビューの内容から分かります。
「自然と人間の間には抜き差しならないものがあって,生産のつもりが破壊であったり,ひとつの文明が滅亡したりというような失敗を,人類は繰り返してきたんですね。それはいままで地域的に行われていたんですが,いまや地球規模になってきています。それは善いとか悪いとか言うまえに,人間が善なるものと思ってやってきたことの結果であるわけですから,それをただ悪として片づけるには問題が複雑すぎて収まりがつかない」
「緑は守ってあげなければ壊れてしまう問題という危機意識から,自分たちの周りにある植物は実にひよわで傷つきやすいものだから大切に扱わなきゃいけないというふうになってきて,人々の認識が本当の自然の姿から離れてしまった。それが”緑にやさしい,自然にやさしい映画をつくるジブリ”という,変なブランド化と同時進行しちゃったんですね。それを破りたいという意識が『もののけ姫』にはあるんです。自然と人間の関わりというのは,もっと宿業とでもいうべき人間の存在の本質にかかわる問題を持っているわけですよ。その問題を知りながらそれには蓋をして,心地よい部分だけ見せて,もっと自然を大切にしましょうとか,木は切っちゃいけませんとか,そういうことを言っているだけでは”当社は自然にやさしい企業です”と宣伝してるのとたいして変わらないだろうと思ったんです」
「…少しでも豊かになりたい,少しでも貧しいことによって起こる不幸から逃れたいという努力が,結果的に自分たちの住んでいる惑星をめちゃくちゃにしているという現実を,どういうふうに受けとめていくのか,すごく不安でしたね。…そういう問題を抱えた地球で,子どもたちがどういうふうに生きていけというのか,大人として答えなければならない。そういう義務を持っていると思いながら,この映画を作りました」
自然を破壊もしくは、最もよくて共生させて頂かなくては、けっして生きられない
人間の宿業を理解して、生き方の提案をしている作品に仕上がっているんですね!
ジブリのアニメ映画の隠し味となっている「アニミズム」の価値
再び宮崎氏のインタビュー内容からですが…
「沖縄のほうに残ってる一番原型に近い神社は,社といっても拝殿はあるにしても御神体は,ただの木だったり石だったりするんです。それも,ピカピカの輝いていたりせず,うっそうと暗いところにシーンとして,蝶々がハタハタと飛んでたりして,どこか不気味なんですよ。前に子どもたちと行ったら,子どもは不気味がって“こわい,こわい”って言うんです。なにかがいる気がする。その“こわい”という気持ちが,日本人にとってはある種の森とかそういうものに対する尊敬の念で―ようするに,原始宗教,アニミズムなんですね。“何かがいる”みたいに自然とは混沌としているんですよ」
昨今「宗教なし」「神なし」が世界で急伸している(中村圭志 宗教学者 1958年~)
中で「アニミズム」ジブリ作品の価値が世界に認められるのも偶然ではないでしょう。
サヘランのとこから車を走らせ数時間ドライブすると、山岳国立公園に入ります
川沿いのブナ林の道を上って行くと、2階建ての家ほどもあろうかと思う大きさの
巨岩が流されて来たのか渓谷に転がっていて、岩には神社の鳥居がかかげてあります。
道路からそこまで降りていけるのですが、何か怖いような畏敬の念が感じられます。
原始の広大なブナ林、深い渓谷、たたずむ巨岩たちに何かが宿っているような神秘的なものを感ぜずにはいられませんでした!
日本人であれば数時間ドライブしなくても、近くの映画館で同様な「アニミズム体験」
ができるのが、ジブリのアニメ映画の価値といえるのではないでしょうか‼
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