穏やかな日々がつづいてますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
今回は、「仕事選び、転職」でぜひ参考にしたい「沖仲仕(おきなかせ)の哲人」エリック・ホッファーの
仕事にとって大切なこと「4つの調和」そして「現実を第一に考えた 処世術」についての内容を記事にしてみました!
みなさんは、転職などで仕事を選ぶにあたって、どんなことを重視していますか?
また現在、従事している仕事について振り返ってみるにも良い内容だと思います。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほど
仕事選びで大切な”適度な調和”その要素「自由」「運動」「閑暇」「収入」
エリック・ホッファーEric Hoffer(1902-1983)著、田中淳訳『波止場日記』―労働と思索(みすず書房)にて記されているのが、この仕事選びで大切な”適度な調和”です。
著者は、アカデミィズムにもその逆の代替文化にも組みすることのなかった、在野の研究者「沖仲仕(おきなかせ)の哲人」として名高いエリック・ホッファーというカッコイイ生き方をしたお方です。
そんな、ホッファーの『波止場日記』のなかで、頻繁に登場する4つの言葉があります。
①自由 仕事の気楽さ
②運動 肉体労働の心地よさ
③閑暇 暇な時間を過ごす楽しさ
④収入 現在の金銭事情
彼が仕事をする上で大切にしていた要素だということが分かります。そして、頻繁に登場することで、この4要素のバランスが大事だと気づきます。
この4つの”適度な調和”は、自分にとって大事な要素は何か突き詰めることで、個人的に配分とバランスが決まってくることでしょう。
独学で学び続け、大学の研究所に誘われるほどの能力を身につけるが、職を転々とし放浪生活をやめなかったホッファー。
そんな彼が中晩年に25年もづつけることになるサンフランシスコでの港湾労働者の仕事、その18年目から19年目の一年間の日記が『波止場日記』でした。
『波止場日記』から、一部を抜粋してみますと
十二月六日
「第三十七埠頭、グレースライン船、八時間半(注:八時間半の港湾労働をしたということ)。ペルーからの鮭のかん詰の荷降し。忙しい一日だったが、きつくはなかった。終日、鉛筆には触れなかった。
今年はもう働くのをやめてもいいのだが、何となくそうしたくない。もう一週間、十五日まで働いて、あとは気楽にやるつもりである」
一月三十日
「トルシュタイン号にて八時間。ここの仕事終わる。
戻ると、『ニューヨーク・タイムズ』から兄弟愛についての論文の原稿料として三百ドルの小切手が届いていた」
二月二日
「たびたび感銘を受けるのだが、すぐれた人々、性格がやさしく内面的な優雅さをもった人々が、波止場にたくさんいる。ー(中略)ー
じっと見ていると、彼らは賢明なばかりでなく驚くほど独創的なやり方で仕事にとりくんでいた。しかも、いつもまるで遊んでいるように仕事をするのである」
二月二十一日
「今朝思ったのだが、私がくつろげるのは波止場にいるときだけだ。私はこれまでどこに行ってもアウトサイダーだと感じていた。波止場では強い帰属感をもつ。もちろん、ここに根がおりるほど長くとどまっているのも一つの理由である。しかし、ここでは一日目からくつろいでいたように思う」
三月二十日
「午後六時三十分。五時間半かかってバンガイ号を完了。部屋に戻ると眠くてたまらないので寝てしまった。一眠りし、風呂にも入り、今テーブルに向かって過去数日間浮かんできそうになっていた考えの筋をとり出したくてうずうずしている」
五月八日
「第四十一埠頭、W・L・ルンド号、七時間。昨夜はほとんど眠らなかった。夜半すぎまでハミルトンの本を読んでいて、そのあと眠れなかった。さいわいなことに今日の仕事は楽だった。現在(六時半)、やっとのことで目を開けている状態」
いかがでしょう、ホッファーなりの「自由」「運動」「閑暇」「収入」のバランスが取れているのが、見て取れるのではないでしょうか。
仕事にとって大切なことは「現実を第一に考えた 処世術」であること
エリック・ホッファー自伝―『構想された真実』中本義彦訳(作品社)に記されているのは、仕事に対する彼の姿勢ですが、以下に抜粋します。
「われわれは、仕事が意義あるものであるという考えを捨てなければなりません。
この世の中に、万人に対して、充実感を与えられるような意義ある職業は存在していないのです。
ー(中略)ー
産業社会においては、多くの職業が、それだけを仕上げても無意味だとわかっている仕事を伴っているのです。
そういうわけで、私は一日六時間、週五日以上働くべきではないと考えています。本当の生活が始まるのは、その後なのです」
彼らしく理想による誇張や虚飾が微塵も感じられない、現代社会にも通じる実際に働き続けた男の言葉です。
これは仕事に意義を考えるのは、仕事に就いた後からといったスタンスに近いといえるでしょう。そして何が起こるか予測のつかないような、現代の時世にも必要な仕事に対する間合いの取り方ともいえるのです!
アメリカという社会で彼自身が「ミス・フィットMisfit」(不適格者)という、白人か黒人か、富裕層か賃金労働者かという、階層に属するのとは別の階層に属していると自覚していたなればこその視点となるでしょう。
しかし、そんな彼だからこその社会の基底からみた「思いやりCompassion」の視点が溢れています。
「他人に対する不正を防ぎうるのは、正義の原則よりもむしろ思いやりである」
「思いやりは、おそらく魂の唯一の抗毒素であろう」
「驚くべきことに、われわれは自分を愛するように隣人を愛する。自分自身にすることを他人に対して行う。われわれは自分自身を憎むとき、他人も憎む。自分に寛大なとき、他人にも寛大になる。自分を許すとき、他人も許す。自分を犠牲にする覚悟があるとき、他人を犠牲にしがちである」
ホッファーは、仕事と人生にとって大切なことは「思いやりCompassion」をもった「現実を第一に考えた 処世」の技術だとの、自分も他人をも犠牲にすべきでないという、まこともって納得のお考えなのですね!
「沖仲仕の哲人」エリック・ホッファーの仕事にとって大切なことと、あなたにとって大切なこと
いかがでしたでしょう
「エリック・ホッファー」の仕事にとって大切なこと「4つの調和」そして「現実を第一に考えた 処世術」について
現在の仕事から、次の転職予定をお持ちの方や、今の仕事を振り返ってみる方に参考になれば幸いです。
サヘラン的には4つのバランスが変わりつつありの状況で、まだまだかと思います(^^;
エリック・ホッファーのいう「思いやり」を念頭に調整していければって思っております!
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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