みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
小説、映画、TVドラマ等々、ふだんみなさんご覧になっていると思いますが…
「パラレルワールド」がストーリー上の題材になっていることも、よく見受けられます。
人生の大きな選択で、過去を振り返り「あの時にこうしていればよかった!」って思うとき
別の世界の「パラレルワールド」の住人は幸せなんじゃないかな~とか思ってませんか(笑)
今回は、いわゆる「パラレルワールド」と対応する物理学の「多世界解釈」の違いを知っていることの価値、について見ていきたいと思います。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどよろしくお願いします。
「パラレルワールド」でファンタジーを楽しみ、「多世界解釈」で現実像を知る!
かんたんに言えば、「パラレルワールド」はファンタジーによる架空の現実の見方で
「多世界解釈」は量子力学の現実像の解釈の仕方ですよ!ってことです。
知る限り「パラレルワールド」が題材の小説は「神々のような人々(H・G・ウェルズ,1923年)」が最も古く、それに比べ量子力学の「多世界解釈」の元となったHugh EverettⅢの定式化は1957年発表のことです。
ファンタジーとしての「パラレルワールド」の方がずいぶんと先輩のようですねぇ。
そして「パラレルワールドを題材にした作品」は、今日でも小説、テレビドラマ、映画作品、アニメ作品、漫画作品、コンピューターゲームなどと枚挙にいとまがありません。
関連したアニメ作品の記事は、以下のブログカードからお読みください。
このように「パラレルワールド」はファンタジーとしてみなさんを楽しませ、結果的に大きな商業的価値を持っているといえます。
そして、みなさんはこの「パラレルワールド」が実在すると思いますか?もしかしたら実在するかもしれないと考える人が多いからこそ、これだけ多くの作品が受け入れられていると言えるでしょう。
一方で、量子力学の「多世界解釈」は現実像の解釈の仕方として、その辺あたりに大きなメスを入れているもの、といってもよいものです!
量子力学の「多世界解釈」と「パラレルワールド」との根本的な違い
これについて率直にいうと、
「パラレルワールド(並行世界)」は、似て非なる別世界を作ることを目的とし、その似た世界にはかなり自由な歴史が認められているものです。その時々の個人の選択如何で、大きく異なった世界が生じるのでストーリーを面白くするのに打ってつけのものです!
そのような世の中の見方に対し、
量子力学の「多世界解釈」はといえば、多世界の歴史の自由度は、量子の振る舞いの範囲に限られます。 その時々の個人の選択も、量子の振る舞いの範囲に限られるというもので、物理学的都合から生まれてきた世界観なのです!
具体例は「量子力学の解釈問題―実験が示唆する『多世界』の実在」(著:ColinBruce,訳&注:和田純夫)P.243よりの引用ですが
「たとえば、貴方は左右を注意せずに急いで道路を横切ろうとしてトラックにひかれて死んだとする。 この事象に非常にささいな変化があっても、貴方の命は救われていたかもしれない。 たとえば、人間の網膜は個々の光子の衝突に敏感でありうるが、視神経内の神経回路は通常、小さな揺らぎは無視する。 しかしもう1つだけ余分に光子が衝突していたら、神経回路は貴方の脳に、視野の縁にあった高速物体について警告を発し、貴方の命を救っていたかもしれない。 そのようなことが生じた並行世界は無数にあるだろう」
この具体例に限って言えば、「貴方」が生きている世界と死んでいる世界が並立できるのは、次の全ての条件を全て満足する場合だけに限られてきます。
①トラックを見ている(前方270度の視野範囲、背後から迫るトラックは除外(死が確定))
②光子1個の差が神経回路の動作を変える(”視神経内の神経回路”が反応するために光子100個が必要な場合、結果が不確定となるためには99.5±0.5個を検出する必要がある。検出数が少なすぎても多すぎても、どちらかに結果が固定されてしまう)
③トラックを認識することで死を回避できる(身体能力で間に合わないなら確実に死ぬ)
このように、「並行世界」が成立する条件は大変にきびしいものですが…引用にもあるように地球上にも、宇宙にも(素粒子サイズの現象ならなおさら)無数に存在する、とは驚きです‼
量子力学の「多世界解釈」は、自由度は狭く個人の選択は限られてるとはいえ、命が掛かっているとなると、貴方の歴史が終わるか終わらないかの差となり、違いが大きいですよねー
もしかしたら、サヘランがオートバイをライディングするとき、ある時の一瞬の判断が命を救ってたりするかも知れません(>_<;
「パラレルワールド」の夢と「多世界」の実在を有意義に生きる
いかがでしたでしょうか
「パラレルワールド」と「多世界解釈」の本質的な違いについて
あなたはどんな、印象をもたれたでしょうか?
サヘランとしては、「パラレルワールド」の夢をファンタジーとして色々な作品で楽しみ
「多世界解釈」で現実をみて、危機管理マインドをもって行動する!っていう感じでしょうか。
なにかに、もっと応用できそうな気もしますが、今後の宿題としときましょう(^^)/
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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