こんにちは! サヘランです ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
普段からメディアで、「アンチ・エイジング」という、言葉をよく耳にします
元々は、日本抗加齢医学会による”歳を重ねても健康でいるための予防をすることが目的”につくられた言葉が「アンチ・エイジング」なのだそうで、それなのに…
今日では「若返り」の意味合いが強くなりつつあり、「加齢は防ぐべきこと・取り除かなくてはいけないこと」というイメージに囚われる人が増え続けているのが現状です。
一方で、米国で生まれた「サクセスフル・エイジング」という言葉は、年齢を重ねても生きがいを見出し、幸福に老いていくにはどうしたら良いかという考え方です。
今回は、この「サクセスフル・エイジング」の考え方で、明るい老いというイメージの積極性を価値として見出していきたいと思います。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどを
幸福な老い「サクセスフル・エイジング」で歳を重ねたからこその価値に気づく
「サクセスフル・エイジング”」の要素はずばり
①長寿 ②生活の質(QOL) ③社会貢献(Productivity)
の3つです。
①ただいま現在の年齢「生きた証」の価値は毎日更新されていきます、感謝しましょう。
②生きていく上での生活の質(QOL)の要素は5つ、質を向上させましょう。
A身体の健康 B機能的な健康 C認知能力 D時間の消費(余暇) E社会的行為(役割り)
③社会貢献(Productivity)の構成要素として主なものは4つ、どれかに関わりましょう。
A有償・無償労働 B相互扶助 Cボランティア活動 D保健行動
元来の「サクセスフル・エイジング」は①の長寿と②の生活の質(QOL)が中心でした。
しかし、日本人の平均寿命を考えると、一般的な「65歳定年」後も、男性では15年以上、女性では20年以上の人生が残っていることになります。
多くの日本人が持つ「生涯現役」という、日本人の労働に対する倫理観や美意識によって③の社会貢献(Productivity)が「サクセスフル・エイジング”」に組み込まれた経緯があります。
日本人にとって「生涯現役」で働けることは、積極的な意味で幸せな歳のとり方なのですね!
「サクセスフル・エイジング」の各学際方面のモデルについて
社会学分野によるモデル
このモデルは最も歴史があり、1950年ごろに提唱された「活動理論」を指します。
具体的には、高齢者も中年と同じような心理、社会的ニーズを持っているということに着目し、活動から引退させようという社会の風潮を否定、中年と同じように活動を継続させるということを「サクセスフル・エイジング」として規定しています。
一方では、「活動理論」と反対の意見として「離脱理論」が出てきており、これは社会システムが高齢者から若い人に権力を移行させ、高齢者も社会の要請に応じて権力を若い人に譲るようにという理論です。
社会を反映した”政治の対立”は「活動理論」と「離脱理論」の対立も一部ありますよね!
医学分野によるモデル
医学の分野では1990年に提示されたモデルがあり、「加齢に伴う変化は、人為的に制御可能なリスク要因を排除することで予防できる」というものです。
医学では、「エイジング」と「サクセスフル・エイジング」を区別し、後者は「疾患に罹患していない、または疾患のリスク要因を有しておらず、機能に障害がなく、社会参加をしている場合」としています。
「アンチ・エイジング」と意味が異なり、”健康寿命を全うした”加齢の仕方に焦点が当たっています。
心理学分野によるモデル
心理学分野では、成長・発達という視点から想定される良好な心理的状態を「サクセスフル・エイジング」としています。
良好な状態は、自己受容、人生の意味、環境制御、人間的成長、自律性、肯定的人間関係の6要素で表すというものです。
さらに、高齢者が直面するであろう「衰退」に適応していくモデルが、「補償を伴う選択的最適化」として提唱されています。
「サクセスフル・エイジング」を「四住期」古代インドの人生区分になぞらえる
五木寛之著「林住期」で一度スポットがあたったのですが、古代インドのバラモン教法典に生涯のうちに経るべき段階として、以下の4段階が設定されていたようです。
1、学生期(梵行期、ブラフマチャリヤ、brahmacarya) – 師のもとでヴェーダを学ぶ時期
2、家住期(ガールハスティヤ、gārhasthya) – 家庭にあって子をもうけ一家の祭式を主宰する時期
3、林住期(ヴァーナプラスタ、vānaprastha) – 森林に隠棲して修行する時期
4、遊行期(サンニヤーサ、saṃnyāsa) – 一定の住所をもたず乞食遊行する時期
この4段階は順次に経過されるべきものとされ、各段階に応じて厳格な義務が定められていて、最後の”悟りの境地”に至るのが最高の人生とされていました。
五木寛之著「林住期」では”人生80年。もっと、長生きになるかもしれない”として、4段階の年齢を次のように割り振ってあったようです。
「学生期」(がくしょうき) 0~24歳
「家住期」(かじゅうき) 25~49歳
「林住期」(りんじゅうき) 50~74歳
「遊行期」(ゆぎょうき) 75~90歳
みなさんは、どのアーシュラマ(梵: āśrama)または住期(じゅうき)に属していますか?
誤解を恐れずにいえば、私たちはたとえ現在どの住期に居ようとも…
「遊行期」で人生最期の”最高の高み”に至るために、それぞれの住期を”最善に生きる”のがすなわち「サクセスフル・エイジング」ではないでしょうか。
そういってるサヘランは、”最善には程遠いです”ので~修行、また修行ですが(^^;
今回も長くなりました、みなさん最後までご覧いただきありがとうございます
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