こんにちは! サヘランです みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
なにかの、拍子で気持ちもちょっと”ポジティブ”になるときがあります!
今回の記事は、ポジティブ心理学ででてくる「ポジティブ感情」と「ネガティブ感情」の一日の比率で”境目”とされる「3:1の法則」についてです。
この心理学の創始者マーティン・セリグマンの弟子、バーバラ・フレドリクソン氏の著書『ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則(原題:Positivity)』からの内容となります。
例によって、この本を最初から読まれる方は、ネタバレに注意してください。
元来「ネガティブな感情」が役に立っていた、人類の歴史的歩み
昨今、林業の衰退で間伐が行われず、森が茂りすぎ”トンネル”と化しています。
その森のトンネルを抜けて、「野生の熊」が居住地に近い”里山”に頻繫に出没してしまいます。
原始時代に似た状況で、人間が「ヒグマ」みたいな野生動物に襲われると考えてみてください。
もちろん、見た瞬間「ヤバイ!」と思うわけです。
途端に「怖れ」という感情に火がつき、逃走に備えるか、「こんなところで死んでたまるか」という感情に火が付き、闘争に備える。
あるいは「野獣」に対する「憎悪」が、そもそも「野獣」を”避ける行動”を引き起こすと想像できます。
「ネガティブな感情」は「怖れ」「逃げる」「怒り」「憎悪」「避ける」の心情をもつことですが…
このようにして、人類の長い歴史的歩みと”生存率”がらみで「ネガティブな感情」は大いに役に立っているのです。
加えて、感情(精神的なもの)が身体的変化(例えばアドレナリンの分泌など)に影響することは”生存率”を高めるためにも”大切な反応”だと気づかせてくれるのです。
「逃げるは恥だが役に立つ!」は海野つなみ氏によるテレビドラマ化された”漫画作品の題名”ですが、恥でも何でもない、一番に役に立つものが元来の「ネガティブな感情」だったのです!
サヘランもそうなのですが、「ネガティブな感情」自体を否定的にとらえてしまいがち…そうなるのを、今後はやめようとおもいます。
反対に「ポジティブな感情」のメリットは、意外にも説明がしにくい
原始人の子どもが「楽しそうに遊んで」いたとして、「その楽しい感情」が一体その子の何に役立っているのかは説明しにくく、「怖れ→逃走→生存」といったような直接的な因果関係ではなさそうです。
そこで、バーバラ氏が色々と考えたり、実験したりした結果、この疑問に対する答えとして打ち立てたのは「拡張=形成理論」というものでした。
「拡張」=”拡げる”、の反対は”狭める”ですよね。
「ネガティブな感情」が引き起こす行動、危ない状況に陥ったから逃げる、という行動を考えてみたらわかるのですが、次なる行動は「逃げ」の1択、あるいは「反撃」を含めた2択しかありません。
瞬時に判断して”生存率”を高めるためには、選択肢を”狭める”ことで即刻行動に移すしかありません!
「ポジティブな感情」は、これとは逆で選択肢の幅を”拡げる”方向に働くのではないかと、バーバラ氏は考えついたのです。
たとえば、犬とネコが子どもの時に一緒に遊んだりすると「楽しい」という感情を共有します。すると、大人になって何ものか敵に襲われたりしたときに、互いに助け合う映像を観たりします。
このことは、DNA的には何のつながりもないのに、相手の危機を救う方向の行動に出たということです。
これは「楽しかった子ども時代の思い出」が、血縁のない他の個体を救うという、本人にとってはあまりメリットのない行動に駆り立て、そのことによって集団として”生存率”を高めることに成功していることなのです。
このような合理性から「ポジティブな感情」の影響の視野は広く、またスパンは長いわけがわかります。
そして、驚くことに本能にはなかった行動様式を形成している。これがバーバラ氏の「拡張=形成理論」なのです。
「ネガティブ・バイアス」がかかっている「私たちの心」の性質
簡単にいえば、「1個のネガティブ」に対して「ポジティブ3個以上」じゃないと太刀打ちできない!というのが「3:1の法則」です。
バーバラ氏とマルシャル・ロサダ氏という数学者との共同研究から、このような「ネガティブ・バイアス」が明らかになりました。
それでは、ポジティブ3以上で、ネガティブ1の比率にどうやってもっていけばいいでしょうか。
さきほど見たように、「ネガティブな感情」は元々は自身に”メリット”をもたらすものですが…
「ひがみ」とか「ねたみ」「萎縮」「嫌悪」「侮蔑」などの”メリットの少なそう”なものは減らすことを心掛けます。
また、落ち込むような”イベント”が起こったときは「レジリエンス(回復力)」の関連記事で取り上げた方法で落ち込みから脱出を試みましょう。
「反芻(はんすう)思考」は、ネガティブな思考を”繰り返す”ものです。これを止める方法は関連記事で取り上げていますので、ご覧ください。
「反芻思考」を止める方法の中で登場する「マインドフルネス」という”瞑想的エクササイズ”は、「ポジティブ感情」にも寄与しますので、二刀流のやり方といえます。
「持続可能な幸福」を追求するソニア・リュボミスキー氏の提案していることですが、定期的に「親切デー」を作り、その日には他人に親切にすることを心掛けることも効果的な方法です(他人から親切にされることもポジティブな感情を生み出すが、他人に親切にすることもまた、それ以上にポジティブな感情を生み出す)
「ヨーガ」「座禅」などの”本物の瞑想”は、ハードルが高そうですが取り入れることができれば、より万能な「ネガティブ・バイアス」対策になることでしょう。
「3:1の法則」で感情の上昇気流に乗り、前向きに自分を成長させよう
いろいろな手法はあるわけでが、そういうノウハウを駆使し、「ネガティブな感情」をなるべく抑え、「ポジティブな感情」をなるべく増やし、その比率を”境目”である「3:1」以上になるように心がければ、自分を成長させる”上昇気流”に乗れます。
というのがバーバラ氏の著書『ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則(原題:Positivity)』の内容でした。
いかがでしたでしょうか、そして、みなさんのお考えはどうでしょうか
サヘラン的には、数字で3:1といっても、割合はつかみ取りにくいかなって思います。
ですから、なるべく凸をふやし、凹をへらすことをしようと思っています!
今回も最後まで、ご覧いただきありがとうございました
それでは、みなさんごきげんよう!
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