みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
今回は以前の記事に続けてフランクルの記事となりますが、しばしお付き合いください。
仕事や趣味で平穏な好調のさなかに、突然にやてくるスランプ
なかなか、端緒がつかめずに長引いたりすることも多いです
そんなときには、どうしたらよいのでしょう
フランクルはいいます
「過度の自己観察によって苦しんでいる『私』を解放してあげましょう」と!
フランクル心理学の2大技法となる「逆説志向」と「反省除去」
ナチス強制収容所の極限状況から生還することによって生まれたフランクル心理学ですが
関連記事は、以下のブログカードからご覧ください。
その2大技法となるのが「逆説志向」と「反省除去」です。
ですが、その2大技法の根幹にある考え方は似通っています。
「逆説志向」については改めて記事にしていますので、そちらもご覧ください。
反とか逆とあるように、現在の状態・症状から距離をおこうとする技法なのです。
哲学者ハイデガーの言う「本来的在り方※」の影響を受けているようなのですが…
※死や不安や虚無や絶望を転回点として、本来的に生きはじめること
まさに、この哲学的視点からナチス強制収容所内で絶望を乗り越えて行く心理学を生み出します。
しかし、ハイデガーが1930年代にナチスにへ加担したことは、歴史の皮肉的な事実となっています。
「集中できない、思うようにできない」ときのイライラを解放しよう
「反省除去」とは、自分を過剰に意識することによって生じている不都合な症状を
その過剰な意識を除去することによって、不都合な症状をとり去ろうとする技法です。
その核心は、自分に意識を向け過ぎてしまうこと…
「過度の自己観察(反省)」をやめましょうとの提案です。
フランクルは、バイオリニストのことを「反省除去」の事例としてよく取り上げます。
バイオリニストは、とにかくできるかぎり意識的に演奏をしようと努力をし続けてきました。バイオリンをどの位置にどう置くかから始まり、とても細かいことまで意識して作り上げようとしていました。どこが悪くて、どこがよかったを常に反省し、意識を常に自分とその態度に向け続けていました。このバイオリニストは、ひどいスランプに陥っていたからです。
フランクルは、このバイオリニストに対して「反省除去」を説明し、あまりにも意識的に何かをしようとしている点を改めるよういいました。過度の自己観察を手離し、「自分がする」という意識を捨て去り、もっと「無意識」を信頼するように求めたのです。
療法が功を奏し、バイオリニストは、本来の創造性を発揮できるようになり、スランプから抜け出すことができたのです。
そういえば、サヘランもクルマの運転や、バイクのライディングで思うように走らせられない、スランプになったことがあります。
細かい、運転操作や状況の確認作業が気になり、気にすれば気にするほどギクシャク
運転になったことがあります。
教官や先輩のアドバイスで「意識し過ぎずクルマやバイクをもっと信頼しろ!」ってきいて、もう少し信頼してみようとしました。
ほどなくして無事にスランプ脱出できましたが、あれは「反省除去」だったのですね(^^)/
未来から今を考える「ロゴセラピー」の時間の流れ方とは
時間の流れ方は、過去から現在、そして未来へが普通のとらえ方ですよね。
ですが、フランクルは「ロゴセラピー」で逆の時間の流れ方に着眼しています。
未来から今を考えることで、過度の自己観察によって苦しんでいる「私」を解放しようとしているのです。
「無意識の力」をもっと信頼し、それに委(ゆだ)ねることで、その人の本来に持っている創造性を発揮(現在)させようとしている。
そして、創造性の織物があなたの歴史(過去)となってゆくといっています。
まさに、未来➡現在➡過去へと、時間が流れていると捉えているようなものです。
フランクルはエンジンとなる「無意識の力」には
①「芸術的インスピレーション」 ②「愛」 ③「良心」
があるとしています。
「無意識の力」は、スランプに陥る側の心理より、高次元から作用をするものです。
しかも、①技巧な能力 ②感情的な能力 ③倫理的な能力、を有しているのですから
もっともっと私たちは、信頼して委(ゆだ)ねてよいってことなんです。
いかがでしたでしょうか、
「反省除去」によって、スランプを脱出しようとするイメージはつかめたでしょうか。
そしてその時、未来を肯定し、「無意識の力」を信頼することがポイントであり
大切なことでしたね!
注意☆ 上記「反省除去」内容の自己判断ついて。現に精神科やメンタルクリニックに通院されている方は、必ず主治医のご判断に従ってください。
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