みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
この度の、コロナ禍を予知したような書籍は、世の中に多少あるようですが
「…格別に強毒型の鳥インフルエンザがついに異種間の障壁を越えて人間の宿主にとりつくことに成功したか、あるいは生物テロ行為で意図的に放出されたのかもしれない…都市の人口密度が高く、大陸をまたぐ空の旅が盛んな現代においては、感染症は破壊力をもってたちまち拡散する…」
といきなり序章にある、そんな書籍の1つ『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』ルイス・ダートネル著、東郷えりか訳、河出書房新社版を読んでみましたので、思い至ったことを記事にしてみした。(例によって、本を最初から読まれる方は、ネタバレにご注意ください)
それではみなさん、しばしのお付き合いのほど
ゼロからの再建に勇気づけられる、ダウンからの再建のための心構え
コロナウイルスの致死率は現段階で世界平均が2.2%とのこと(インフルエンザより遥かい高率)ですが、『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』ルイス・ダートネル著の想定では、致死率100%で罹患したが最後必ず亡くなるという超強毒性のものです!
ほとんどの人類が死に絶えて、幸運にも残っている生存者がゼロから文明を再起動するには?という設定となっています。
著書にもあるような事後の世界、映画「マッドマックス」や「アイ・アム・レジェンド」シナリオと比べると、現状のコロナ禍は大分ことなり、人類への影響は医療体制の逼迫、自粛やライフスタイルの変化による経済の大幅ダウンが主なものです。
しかし見方によっては、消費行動の劇的変化などで該当する部門の経済のダウンなどはかなり壊滅的といわれています。
このようなダウンからの再建のための再起動のヒントとして、著書の設定における、ゼロからの再建の例示には何かと勇気づけられることでしょう!
コロナ禍に端を発し、部品用半導体不足で世界各国の自動車メーカーが操業停止に至る!
ダウンの一例として、コロナ禍の影響で一時、売れ行きが記録的に落ち込んだのを見越し、半導体部品の発注を抑制したのをきっかけにして、その後世界各国の自動車メーカーが、部品用半導体不足に陥りクルマ製造の減産と操業停止を余儀なくされています。
最近では基本的なエンジン・車体制御だけでなく、アクセルとブレーキの踏み間違いを防いだり車線をはみ出さないように走ったりする高度な機能がついた車も増え、ますます多くの半導体が搭載されるようになってきています。それだけに、半導体不足は致命的だと誰でも直ぐに分かります。
先の『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』ルイス・ダートネル著では化石燃料の調達や電力の供給が滞り、ついには機械文明を失った後の輸送機関についても取り上げています。
燃料となるエネルギーが滞り行く過程での、ガソリンなど内燃機関と電気自動車の比較と優位性など自動車の黎明期に戻って考察しています。
自動車の黎明期、装備が増えて車両が重くなる前は、電気自動車はガソリン車に匹敵するほど距離もよく走って重宝されたようです。
ついには機械文明を失ってしまっても、皮肉にもこの本の挿絵の写真(210項)のような軽量二輪馬車ならば、餌場のある自宅までの帰路は、眠っていても「自動運転!」で乗員を家まで運んでくれるでしょうね。
ディストピアの働くクルマについての関連記事は、次のブログカードからご覧ください。
ペストの流行が遠因で産業革命に至ったような、コロナ禍による新たな時代の潮流の始まり
未来を知るには歴史から学べとは、よく言いますが、ペスト禍から何が学べるでしょう?
・1331年、ペストが中国で発生
・1348年、ペストがヨーロッパに到達
・1349年~1665年、ペストがヨーロッパで猛威をふるう
・1666年、ペストが終息(最後はロンドン)
・1760年、産業革命がイギリスで始まる
ペストの猛威による人口激減で、荘園領主に対する農民の地位が向上し、最終的に「独立自営農民」が生まれます。このことで農法を工夫し「輪作」が発明され収穫量が劇的に増えます。
さらに、広大な農地を確保できる「囲い込み」が功を奏し、単位面積あたりの小麦の収穫量が倍増するという「農業革命」が起きます。
農業革命 の恩恵で、 羊毛の品質向上につながり、毛織物業の隆盛が起こります。毛織物業の隆盛から人手不足となり人件費の高騰につながります。こうして、イングランドで機械化需要が生まれ機械化 が進み、蒸気機関の発明へと時代は進展しました。これがのちに「産業革命」といわれるものです。
コロナ禍はまだ発生して間もないですが、その影響は隅々まで波及し、今日も明日も確実に時代を変えていっているのですね!
コロナ禍による「僕らの知る世界の終焉」から見えてくるもの
いかがでしたでしょうか、
この「僕らの知る世界の終焉」は、今回取り上げた本の第1章のタイトルです。
確かに言えることは、コロナウイルスのパンデミック以前の世界と同じ世界は、もう戻って来ないということです。
その意味で、このタイトルと同じ「僕らの知る世界の終焉」なのかもしれません!
そして、そこから見えてくるものは…著者の本の「おわりに」にあるように
「…文明があらゆる基礎的なものを実際にどのように集め、つくっているのかを見ることで、現代の暮らしのなかで当たり前になっていたものを…ありがたく思うようになってくれたら…豊かで多様な食品や、見事な効き目の薬品、楽で快適な旅、それに大量のエネルギーなどだ…」
このありがたみを後世に伝えてゆくためにも「出来ることから始めてみよう」という思いを強くしました!
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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