みなさん、ご機嫌いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
突然の来客があったときには、飲み物等でもてなすのがどこのお宅でも一般的ですよね!
それと同じように、健康のためには、自分自身をももてなすくらいの気持ちが必要です。
そこで、今回はUCLA教授エムラン・メイヤー著「腸と脳」(紀伊國屋書店)より
健康のことを考えれば、食事には指針が必要で、誰もが自分のマイクロバイオームの「生態系エンジニア」になることができるとの内容を記事にしました。
それではみなさん、しばしのお付き合いのほどよろしくお願いします
腸内「マイクロバイオーム」のもつ健康を保つ力「微生物の多様性」
エムラン・メイヤー著「腸と脳」(紀伊國屋書店)によれば、オックスフォード大学のヨナス・シュルターとケビン・フォスターは、私たち一人ひとりが、「微生物コミュニティ」の持つ系の大きさに即した特性を操作する「生態系エンジニア」としての役割を果たすことができると論じているとしています。
自然で有機的な「マイクロバイオーム」とは、ヒトが進化の歴史の中で無数の試行錯誤を経て保有するようになった、腸内微生物の構成で、その特徴の一つは微生物の多様性だということです。
自然の生態系と同じく、マイクロバイオームの多様性のレベルが高ければ攪乱に対する回復力は強く、低ければ弱い。また、微生物の種数が少ないと、(病原菌、ウィルス、腸内の病原性共生生物による)感染、粗悪な食事、投薬などによる攪乱に耐える能力が低下するとのことです。
健康のためには、腸内マイクロバイオームの構成が多様でなければならない。現代の都市住民のマイクロバイオームの多様性は、アフリカや南米の原住民と比べて低下しているようです。
そのため、特に、生後の数年間、抗生物質を利用した時、恒常的にストレスを受けているときには、プロバイオティクスの利用を検討した方がよいようなのです。
好き嫌いの激しい子供、ストレスで飲酒の量が多くなっている勤労者は特に、発酵食品とともにさまざまな種類の野菜を摂取することが望ましいということです。
にもかかわらず、自分のマイクロバイオームの構成を通常は目で見ることができないし、例えばファストフードについては、腸内の微生物はいまだそれに対して調整されていないということのようです。
ところで、見えないものを見るとか、常識を疑うとか、これらは様々な職業の最先端で働いている人々に求められている資質と同じものだと言えます。
いずれにしても、進化の歴史の中の一瞬に現われた私たちとしては、自ら種としての長期的な調整のための被験者になるか、それとも安全が確認済みの選択肢を個人としてとるかを、自分で決めなければならないと云うことのようです。
「生態系エンジニア」としての役割を果たすための10の指針
メイヤー著「腸と脳」(紀伊國屋書店)の内容から「生態系エンジニア」としての役割を果たすための10の指針を以下に列記しましょう。
① 自然で有機的なマイクロバイオームを育成する
② 動物性脂肪を控える
③ 腸内微生物の多様性を最大化する
④ 大量生産された食品や加工食品は避け、なるべく有機栽培で育てられたものを食べる
⑤ 発酵食品やプロバイオティクスを摂取する
⑥ 妊娠時には栄養とストレスに留意する
⑦ 食べ過ぎない
⑧ 断食をして腸内微生物を飢えさせる
⑨ 強いストレスを受けているとき、怒っているとき、悲しいときは食べるのを控える
⑩ 皆で食事を楽しむ
最後の「楽しい食事」は、ネガティブな情動が「脳—腸—マイクロバイオータ」相関に悪影響を及ぼすのに対し、幸福、喜び、社会的な絆の感覚はこの相関に良い影響を与えるはずです。幸福を感じているときに食事をすると、脳は腸に、腸内微生物を喜ばせる特殊な成分のごとく作用するシグナルを送り、すると満足した微生物は、脳の健康に資する代謝物質を生成するとのことです。
腸内微生物の構成の「マイクロバイオーム」を調査した事例として挙げられているのは以下です。
ターニャ・ヤツネンコ、マリア・グロリア・ドミンゲス=ベロ、ジェフリー・ゴードンが率いる研究チームは、アマゾン川流域にすむ民族グアイーボ族、南アフリカの国マラウイの農耕民族、そしてアメリカの都市住民の腸内微生物の構成を調査したという。
その結果、南米の原住民とマラウイの農耕民のマイクロバイオータは似た微生物構成だったが、アメリカの都市住民は、この二つの民族とは著しく異なる構成であることが分かりました。前者の二つの民族は、多様な植物を原料とする食物を主に食べていて、折に触れて自分たちの手で狩った野生動物の脂肪分の少ない肉を食べている、という共通点を持っていました。
典型的なアメリカの食生活が身についている人は、先史時代の生活様式を維持する人々に比べて、腸内微生物の多様性が最大で3分の1ほど失われていました。ところが、自然界の生物多様性が生態系の荒廃からの回復力をもたらすように、人体内の微生物種と、その微生物が生成する代謝物質の多様性や豊かさは、感染、抗生物質、食品添加物、発がん性の化学物質、慢性ストレスに対抗する回復力の向上に結び付く、というように大変重要なことのようです。
健康食として世界に認められている「日本食」ですが、皮肉にも食の欧米化が進む「日本の食生活」では、私たちの腸内環境「マイクロバイオーム」も欧米化が進んでいるのではないでしょうか。
「体内の小宇宙」の「マイクロバイオーム」に注目して「健康第一」に
みなさん、いかがでしたでしょう
「体内の小宇宙」の「生態系エンジニア」に誰しもがなることの出来ることの大切さについて
サヘランも、普段からなるべく、加工食品はさけて、発酵食品や野菜を多く取るようにしています!
今一度、「体内の小宇宙」の「マイクロバイオーム」やプロバイオティクスに目を向けてみたいと思いました。
21世紀も早くも四半世紀に向かっていますが、やはり「健康が第一」は変わりなく続くことは変わりありませんね!
それではみなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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