みなさん、いかがお過ごしでしょうか
こんにちは! サヘランです
以前に取り上げた「パラレルワールド」に関連して、気鋭の物理学者のお考えであるマックス・テグマーク氏の「数学的宇宙仮説」を紹介したいと思います。
こちらも、「パラレルワールド」とちょと趣を異にする、エヴェレットの「多世界解釈」の例となります。両者の異なり方については関連記事をご覧ください。
それではみなさんと、不思議ワールドへ、しばしのお付き合いのほど
「多世界」の存在はすべてが本物で、数学以外の概念はこの宇宙に必要ない
私たちをファンタジーに誘う「パラレルワールド」が実際にあるかどうかは、前にも取り上げたように別問題としても
エヴェレットの「多世界解釈」の「多世界」は全てが本物なので逆にそれを説明するのに数学以外の概念はこの宇宙に必要ないと捉えてえます!
このシンプルで純粋な、「量子力学」におけるエヴェレットの「多世界解釈」ですが…
現在この考え方に、ピッタリと沿っているのが、マサチューセッツ工科大学教授のマックス・エリック・テグマーク(Max Erik Tegmark)氏の提唱する「数学的宇宙仮説」です。
テグマーク氏は、”Parallel Worlds, Parallel Lives”というドキュメンタリー番組に出演し、なんとインタビューを行ったのはマーク・オリバー・エヴェレット で、量子力学における「多世界解釈」の提唱者ヒュー・エヴェレットの息子でした。
さて、BBCの科学シリーズ ”ホライゾン”に全編に渡って登場した、この気鋭の物理学者テグマーク氏の仮説が意味する宇宙とは、どんな価値があるのでしょうか!
「数学的宇宙仮説」宇宙は一つではなく複数あり、宇宙は数学的構造物である
マックス・テグマーク著『数学的な宇宙』(講談社)によれば、自然のいくつかの側面は数学そのものだということを示唆する手掛かりがいくつも得られているようです。
「数学的宇宙仮説」は、宇宙が一つではなく複数あること、宇宙が数学的構造物であることを主張するものです。
一般に、数学は物理法則を記述するために用いられ、宇宙は物理的構造物であり、抽象化のために数学が用いられるのだと考えられていますが…
テグマーク氏は、宇宙が数学的構造物であること、すなわち認識をまったく逆に捉えている、数学がまず先にあると考えているんですね。
もう一つ、宇宙が一つではなく複数あること、「多宇宙」を4つのレベルに分類している。
観測可能な「この宇宙(ビッグバンによる発生から140億年のあいだにそこからの光が到達できた領域)」が属する多宇宙は「レベル1多宇宙」と呼ばれ、レベル1多宇宙の無限個の集合は「レベル2多宇宙」と呼ばれている。
無限次元のヒルベルト空間に存在しうる、「多世界解釈」における並行宇宙の集合は「レベル3多宇宙」と呼ばれている。
すべての宇宙は数学的構造そのものである、無数の基礎的な物理法則の集合は、「レベル4多宇宙」と呼ばれている。
物理法則さえ異なる多くの宇宙が「レベル4多宇宙」に存在していることを示唆しています。
物理法則の「量子力学」から生まれた、エヴェレットの「多世界解釈」をさらに拡張して宇宙を多元的にとらえているのがテグマーク氏の「数学的宇宙仮説」なんですね!
テグマーク氏の未来予測「統一理論の方程式の描かれたTシャツ」を近いうちに買える
では、自然のいくつかの側面は「数学そのものだ!」という例はどのようなものでしょうか、3つを示しましょう。
① 私たちの物理的世界の基本的構造である「空間」は、その固有の性質として、次元、曲率、トポロジーなどの数学的性質しか持たない
② 素粒子もまた、その固有の性質は、電荷、スピン、レプトン数などの数の数学的性質のみだ
③ 波動関数は現在、過去、未来のいずれにおいても一つで、ヒルベルト空間中をシュレーディンガー方程式に従って発展するだけでなく、これらの波動関数とヒルベルト空間もまた、数学的対象物だ
自然現象・宇宙は、その姿の奥深いところで、数学的構造そのものとなっているのですね‼
このことにより、2つの仮説が導かれるとしています。
⑴.外的実在仮説:人間の存在とはまったく無関係に(物理的な)外的実在が存在する
⑵.数学的宇宙仮説:外的実在は数学的構造だ
ここでいうところの、数学的構造とは「抽象的要素の集合であって、それらの間に関係が定義されたもの」のこと。
外的実在仮説を認めるなら、「万物の理論」(外的実在の完全な記述)はバゲージ(=人間にとっての言葉や概念)を含んではならないということになります。
バゲージを含まない完全な記述を持つものとは、まさに数学的構造のことなのです。
なんらかの外的実在は、人間だけによって記述されるものではなく、「宇宙人によっても同様に記述されるはずのもの!」我々にとっても共通言語、数学的構造でってことですよねぇ!
未来の予測についてのインタビュアーに選ばれた、テグマーク氏は「半世紀以内に、宇宙の統一理論の方程式が描かれたTシャツを買えるようになるだろう」と予測にこたえています。
「パラレルワールド」の「多世界」”物理法則さえ異なる”多くの宇宙がある不思議
みなさん、いかがでしたでしょう
物を投げたら浮き上がっていく?ような反重力が当たり前のような「別世界」も数学的に問題なければ、どこかに存在するかもしれません(^^;
サヘラン的には、たぶん忍者屋敷に入って床と天井が逆さまになってしまったようで、目まいがしそうですが(笑)
ここまで、極端でなくても、「パラレルワールド」の一種の「多世界」の存在を気鋭の物理学者テグマーク氏が提唱している、という事実は心にとどめて置きたいとおもいます!
そして氏も著書でいっています
「直感にそぐわないから」という理由で間違っていると決めつけるのはおかしい。例えば 「あなたは自分が太陽のまわりを秒速30kmで回っていると直感で感じますか」と…
みなさん、最後までご覧いただきありがとうございます
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